意識障害

カウンセリング症例

概略

意識とは、自分や周囲の状況がはっきり

分かる能力を言う。

意識障害には、次の3つの特徴がある。

①その間のことを覚えていない。

②身体疾患に随伴した一症状としてみら

れることが多い。(症状精神病)

③身体疾患が改善すれば、意識症状も

回復する。

量の変化

眠くなるようにしだいに意識が低下し、反応も

鈍くとろとろしてくる。

これを昏蒙という。

さらに進むと傾眠状態となって、意識喪失となる。

さらに深くなると、反応も反射も全く消失して

昏睡となる。

このように意識の清明度の低下した状態をまとめて

意識混濁という。

大脳皮質の機能レベルの低下であって、ゆっくり

この状態になり、ゆっくり覚める。

質の変化

突然に意識が狭くなり、初めは不安、とまどい

がみられ、「ここはどこ?」といった困惑状態

となってまとまらない。

これをアメンチアという。

さらに進むと、不穏状態、ゴミを拾うような

奇妙なしぐさ、支離滅裂な言動、錯覚や幻覚

がみられる。これをせん妄という。

このような状態をまとめてもうろう状態という。

分かりやすくいえば、ねぼけに似た状態である。

時には外へ飛ぶ出したり、興奮、暴行、放火、

自殺などの激しい行動異常を伴うことがある。

これを錯乱という。

これらは大脳皮質ばかりでなく、脳の深い

部分まで関係している重い症状で、急にこの

状態になり、数分から数時間も続く。

精神的原因によってもみられるが、高熱疾患、

脳炎、高齢者などの脳器質性疾患のほか、

糖尿病、バセドウ病などの身体疾患でも

みられる。

意識障害といっても程度に様々な段階が

あって、その行動異常が意識障害による

ものかどうか、判別のつき難いこともある。

しかし、この状態の判別が治療及び看護上

最も大切な点である。

脳波検査でかなり確定的となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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